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市政トピックス(最新順)

 

<笠原町議員の身分は条件付在任特例と決定> (‘04年9月)

 9月17日の第7回多治見市・笠原町合併協議会で、懸案となっていた笠原町議会・議員の身分は、3分の2の賛成をもって、合併後も報酬を据え置いた「在任特例」を適用すると議決しました。議員の身分の取り扱いは、合併の成否にかかわる重要事項として、早くから議会を中心に多治見市と笠原町で議論されており、8月24日の第5回合併協議会でこの取り扱いを議決する予定でしたが、意見の収束ができず採決が延期されていました。

 17日の合併協議会では、事務局提案の4案から挙手によって採択することが決められ、第1案の定数特例(選挙で3人の議員を選出)が6名、第2案の在任特例(13名の町議会議員が在任し報酬を多治見市に合せる)が0名、第3案の在任特例(報酬を従来のまま据え置く在任特例)が15名、第4案の自治法(選挙で6人の議員を選出)が1名でした。当日の合併協議会は1名が欠席で、会長を除く22名による採択となりました。合併協議会の取り決めにより、議決は出席者の3分の2以上となっており、15名の賛同が得られた第3案が採択されました。なお、笠原町の12名の合併協議会委員のうち、10名が第3案、つまり報酬を据え置いた在任特例に賛成されました。

 一方、このことに関し9月24日、多治見市議会議員11名が松浦文雄議長に対して抗議文を手渡しました。内容は次のようなものです。「多くの市議会議員が定数特例を支持しているにもかかわらず松浦議長が在任特例に賛同したことは、市議会の総意を無視するもので遺憾であり、抗議すると共に、全員協議会で松浦議長の見解と責任の所在を明らかにせよ。」

 これに対し、松浦議長は同日の本会議終了後に開催された「合併問題調査特別委員会・協議会」において、次のように反論されました。「合併協議会が議決する前日の16日に開催された特別委員会で、定数特例と在任特例の賛否が激しく議論されたが、意見の収束が認められなかった。そこで特別委員会は、委員会としての見解をまとめることをせず、合併協議会委員である4人の議会代表委員は、特別委員会の議論を踏まえて、それぞれ独自の判断で採決に参加することが決定された。一方、多治見市議会は当初から笠原町の総意を尊重することが合意されており、前日に笠原町議会議長から「笠原町は報酬据え置きの在任特例で行きたい」との連絡があった。以上の経緯により、私(松浦議長)は在任特例に賛同したものである。また特別委員会は、市議会の各派代表者会議の役割をも担っているので、改めて24名の市議会議員を招集し全員協議会を開くことはせず、特別委員会委員から各会派の市議会議員に報告して欲しい。」

 なお、合併協議会で市議会代表委員は三宅昇、森寿夫、松浦文雄の各委員が在任特例を、水野忠勝委員が定数特例を支持しました。

 

 

<9月議会の結果> (‘04年9月)

 9月定例会が2日から24日まで開催されました。議決された主な案件は次の通りです。

@ 条例の制定・改正 「多治見市公の施設に係る指定管理者の指定手続きに関する条例」が可決されました。本条例は昨年の9月に地方自治法が改定され「指定管理者制度」が創設されたことに伴い、多治見市が指定管理者の指定の手続き等に関し必要な事項を定めたものです。指定管理者制度とは、現在市が管理している公の施設を、運営のみならず管理までをも、市の外郭団体や民間に解放するもので、今後の施設のあり方に大きな影響を及ぼすものです。また国は3年間の猶予期間の間に、市が管理している公の施設を市の直営にするのか、民間に委託するのかを決めよ、と法律で定めました。このため多治見市は、平成18年9月までに、老人ホーム、文化会館、学びパーク、産業文化センター、公民館等の、現在49ある公の施設を直営か、それとも民間委託かの決定をしなければなりません。

 施設を指定管理者に委託する場合には、管理団体を公募し、市が定めた選定基準に照らして管理団体を選定し、議会の議決を必要とし、選定結果は公表しなければなりません。指定の期間は5年以内とし、管理団体は市と協定を締結し、年度終了後には事業報告書を提出し、市長の臨時的な報告や調査、及び指示に従わなければなりません。

 中道議員は本会議や委員会において、管理団体選定過程や施設運営の透明性を確保するために「選定委員会」や「運営委員会」の設置を求め、かつ管理結果の責任者を明確にし、さらに議会への報告義務を条文化せよ、と執行部に迫りましたが力が及びませんでした。

 本条例と同時に「多治見市養護老人ホーム設置及び管理に関する条例」の全部が改正され、老人ホーム(多容荘)の管理を指定管理者に管理させることが決まりました。これにより多容荘の入退所手続き、養護業務、施設の維持管理業務などは指定管理者が行なうことになります。さらに、多容荘の指定管理者は、平成17年4月1日から平成22年3月31日までの間、社会福祉法人・美濃陶生苑が行なうことが議決されました。

A 補正予算等 平成15年度水道事業の決算が認定されました。上水道は水道工事等の受託工事の増加と漏水が減少したため、3年ぶりに4,400万円の黒字となりました。次に平成15年度市民病院事業の決算が認定されました。市民病院は入院患者数が10.2%減、外来患者数が9.9%減、病床利用率が52.2%と全国平均の82.5%を大きく下回りました。また、職員1人当たりの患者数は947人で全国平均と同じですが、職員1人当たりの診療収入は1,120万円で、全国平均の1,572万円を大幅に下回っており、人件費比率は76%と県下の公立病院の中で最も高くなりました。結果として市民病院は、一般会計から約1.5億円を補助したにもかかわらず4.08億円の赤字となり、4年連続の赤字となりました。これにより、これまでの累積赤字は18.5億円となりました。

 西寺市長は5次総の後期計画で「市民病院の建設に着手します」と謳っていますが、本会議の質疑や委員会、及び一般質問で「市民病院建設の是非」をも含めて市民病院の改革が議論されました。なお、現在執行部は第三者による経営診断を行ないつつ、新しい市民病院の構想を検討中です。

 次に、滝呂小学校の移転新築工事のうち、機械設備工事と電気設備工事の請負契約が可決されました。機械設備工事は8企業体による一般競争入札で3.2億円、電気設備工事は23企業体での一般競争入札により2.4億円で落札されました。なお本体工事の校舎建設工事は同様に入札を行ないましたが、予定価格以下の企業体がなく不調に終わりました。入札が不調に終わった原因は、予定価格を算定したときよりも鋼材の価格が異常に高騰したことと、地元の要望に応じて建設面積が予定よりも2,000u増加したにもかかわらず予定価格を変更しなかったことの2点です。議会では円形の体育館を方形に直すことや、屋上プールを地上に建設することなどを検討しましたが、建設コストの削減が難しく、結局できるだけ建設面積を初期の面積に戻す方向で設計を変更することになりました。

今回、本体工事の契約が締結されないまま、付帯工事だけの契約を締結しますが、これは入札で落札した企業体に対する同義的な責任を果たすもので、本体工事が設計変更後落札された後に、本体工事に整合するように設計変更される予定です。なお、岡田教育長は全員協議会の席上で、今回の不手際に対し陳謝しました。

B 一般質問 今議会で、中道議員は3つの一般質問を行いました。題目は「新処分場の位置を決めた根拠は科学技術的知見からか、それとも政治的判断なのか」、「5次総・後期計画は、現状を維持することを目的とした計画なのか」、「(仮)自治体基本条例要綱(案)は二元代表制を考慮していないのではないか」です。質問の詳細は「9月議会一般質問」を参照して下さい。ここでは、質問と答弁の概要を報告します。なお規則により、質問は3回までの90分以内と定められていますが、中道議員の質問は2回目の執行部の答弁で90分を使い切りましたので、3回目の質問ができませんでした。また今回は、オリベネットワークでテレビによる生中継が行なわれ、中道議員の質問は21日の午前10時から放映されました。

新処分場の位置を決めた根拠は科学技術的知見からか、それとも政治的判断なのか

(質問の主旨)  平成14年3月、新処分場選定委員会は候補地を「旭ヶ丘」「三の倉」「大畑」の3箇所とし、最終的な候補地は市長が決定し、それを市民が政治的に判断すべきだと報告しました。平成15年6月、執行部は委員会が示した適地判定基準項目の「生活環境」「自然環境」「施工安全性」「経済性」の4項目に「都市計画」を加味し、新処分場の候補地を「大畑」と決定しました。その理由は、「三の倉」は自然環境と経済性に難があり、「旭ヶ丘」は施工安全性と都市計画に難があり、「大畑」は特に難がない、というものです。しかしこれらの理由による決定は、十分な調査による科学技術的な根拠に基づいた決定ではなく、初めに「大畑」ありきの政治的判断に基づいて決定された可能性がありますので、質問いたします。

中道 「旭ヶ丘」の過去の土地利用による欠陥は、土木技術的に対策が十分可能である。欠陥は不適の根拠にはならないのではないか。また、執行部は事前の調査や検討が不十分なまま候補地を決定したのではないか。

環境経済部長 「旭ヶ丘」の元粘土採掘場の職員の話と航空写真から、「旭ヶ丘」は経済的に不利と判断したものである。

中道 「大畑」は新たな自然環境調査で絶滅危惧種のオオタカとハイタカの飛翔が確認されたので、候補地として適していないのではないか。また執行部が決定する前の市民ボランティアによる調査では、「大畑」は問題が少ないと判定されており、執行部の決定はこの調査を根拠としている。執行部は調査が不十分なまま決定したのではないか。

環境経済部長 オオタカやハイタカの営巣は発見されていないので、鳥に深刻な影響はないと思う。なお、近くで施工されている国道248号のバイパスや取り付け道路の建設工事は、処分場建設よりも大規模な工事であり、これに比べても影響は少ないと思う。

中道 自然環境保全の立場から、処分場は市街地調整区域の「大畑」よりも、準工業地域の「旭ヶ丘」の方が適しているのではないか。

環境経済部長 土地の持つ経済的効果を考慮し、「旭ヶ丘」の利用価値が高いと判断した。

中道 住民は「処分場の位置は科学技術的知見を根拠として客観的に決定せよ」と主張しているが、今一度その根拠を示して欲しい。

環境経済部長 委員会報告は科学的であり尊重して決定したが、住民からは何が科学技術的知見なのかを教えていただいていない。

中道 仮に、位置決定が政治的判断ならば、その根拠は何か。

環境経済部長 過去の土地利用や都市計画で、どこが有利か不利かの比較で判断したものであり、恣意的な判断はしていない。

5次総・後期計画は、現状を維持することを目的とした計画なのか

(質問の主旨) 現行の第5次総合計画は平成12年12月議会で審議され議決されました。今回の後期計画は当初のスケジュール通りに策定するものですが、議決後4年が経過し、当初とは大きく社会的条件が変化したので、大幅に見直されました。社会的条件の変化とは、少子高齢化社会の進行が予想以上に早く、国の財政状況も予想以上に悪く、多治見市の財政状態も予想以上に悪化したことです。そこで執行部は、市民サービス水準の低下、または受益者負担の増加が避けられないことから、行政と市民との役割分担を明確にして協働によるまちづくりを進め、拡大主義ではなく「持続可能な地域社会」を目指しつつ、行財政改革を重視した「縮小均衡の計画」を策定しています。しかし、中道議員は財政を縮小均衡させることはあっても、行政は市民の生活を量と質において少しでも豊かにさせ、かつ次世代により良い社会資本と政治のシステムを引き渡す努力をし続ける責務があると考え、以下の質問を行いました。

中道 前期は計画目標の何%を達成したのか。

企画部長 対象の事業数は404事業で、そのうちの297事業が完了または着手済みなので、約73%の達成率と考えている。

中道 財政悪化が進行する中で、産業の振興を目指した「賑わいや活力を創り出すまちづくり」の視点別項目事業の進捗が少ないのは何故か。

企画部長 確かに遅れている事業や未着手の事業が多いが、道路建設は財源と用地買収で、産業振興は企業誘致で、都市計画は地権者同意で、交通政策は計画検討の遅延等の理由で進捗が少なくなっている。

中道 非営利の政策集団の「構想日本」の事務事業仕分け基準に従って多治見市の事業を仕分けすると、現在実施事業のうち35%は市が行なう必要のない事業ということになる。そこで、後期計画でスクラップする事業には、どのようなものがあるのか。

企画部長 現在抽出作業を行い検討しているところであるが、例えば公共テレビ放送による情報提供や安土桃山陶磁器の里作陶施設などの廃止が考えられる。

中道 市民意識調査で「今後、特に力を入れて欲しい施策」は、「交通渋滞の解消」が群を抜いて多いが、後期計画ではどのような配慮を行ったのか。

企画部長 要望が強いと認識しており優先的に予算配分しているが、「交通渋滞の解消」には時間も予算もかかる。今は平成17年度に開通するものを優先させており、公共交通機関、信号サイクルタイム管理、交通需要管理施策等の強化を行なっている。

中道 同調査で「市政への市民参加」の要望は、35項目中31位と極めて少ないが、5次総キャッチフレーズの「市民の鼓動が響くまち」と、どのように整合させるのか。

企画部長 市民要望のなかで「市民参加」のランクが低いという認識はなく、優先順位を下げると市民から市への批判が出る。今は徹底した情報公開を進めている。

中道 東濃西部広域行政組合が進めている「陶芸アカデミー」と「産業観光コンベンション・ビユーロー」に対する市の見解はどのようか。

企画部長 陶芸アカデミーは意匠研究所等の4つの研究機関を機能分担し、新たな施設を造らず効率的に連携させ、手軽に利用できる機関とするものである。コンベンション・ビユーローは本町や市之倉で観光客が増加しており、いずれも市は支援して行く立場である。

中道 全体計画にあった「大学等立地の調査研究」が後期計画で削除されているが、その理由は何か。教育機関やシンクタンクとしての大学は必要ではないか。

企画部長 少子化で生徒の確保と就職斡旋の面で大学経営が難しく、大学の移転誘致は困難である。他都市の大学や研究所との連携を図り、市内でサテライトを作り、市内で授業を受けられるようなシステムを考えたい。

中道 全体計画にあった「地域情報化計画(テレトピア計画)」が削除され、前述の広域行政組合が提唱する「東濃まるごとITタウン構想」等の具体的な計画がないのは何故か。

企画部長 「東濃まるごとITタウン構想」と整合を図りながら、本年度中に「多治見市情報化計画」を策定し、地域情報化と庁内情報化を進める予定である。

(仮)自治体基本条例要綱(案)は二元代表制を考慮していないのではないか

(質問の主旨) (仮)自治体基本条例要綱(案)は、インターネットで公表されていますが、条例としては成熟度の低いものです。しかし昨年の市長選挙のマニフェストで、西寺市長が平成16年12月議会で制定すると公約されていますので、その理念や基本的な考え方について、この9月議会で質問しました。中道議員は「自治体基本条例」つまり「多治見市の憲法」に相当するものは、執行部側の「行政基本条例(まちづくり基本条例)」と、議会側の「議会基本条例」を統合したものを想定していますが、今回の条例(案)には「議会基本条例」を考慮していないようなので、以下の質問を行いました。

中道 

@ (案)は「市政のルール」が主体で、多治見市の将来像や行政の使命が不明です。本条例は何を目的として制定するのか。

A 条例の名称を行政基本条例ではなく、自治体基本条例とした理由は何か。

B 前文の「基本的人権の実現を目的」と、総則の「市民自治の確立を目的」とは何か。またそれぞれはどのように位置づけるのか。

C (案)13条の「政策評価」とは、行政評価のうち執行評価、政策評価、事務事業評価のうち、どれを意味するのか。

D (案)20条は、過去市議会で否決された「オンブズパーソン条例」を制定するということか。

E (案)23条の「市民投票」の実施と結果の取り扱いは、法的に議会の議決権が優先することを明記すべきではないか。

F (案)10条の「条例提案者は市民参画有無の報告を添付し条例提案せよ」、31条の「服務の宣誓」、32条の「本条例の理念や原則と制度を遵守」、35条の「市長は市政を監督する」は、二元代表性から見て議会の権限を侵犯しているのではないか。

G (案)39条は、憲法や法令と本条例のどちらが上位概念か不明である。修正すべきではないか。

市長 6月議会において、執行部は今年の12月議会での自治体基本条例の制定は難しいと答弁している。

企画部長 条例は市政運営の基本となる原則を定め、市民、議会、首長の役割と相互の関係を明らかにするために市の憲法となる条例を作るもので、各政策別条例や手続き条例を体系的に整理する予定である。また議会に関する条例も不可欠と考えている。(案)は、自主的な勉強会として集まっていただいた「市民研究会」での検討中の資料という位置づけであり、現在市に対して提示されたものではない。今、この(案)に執行部としての意見を述べるのは適当ではないと考える。

 

 

<多治見市笠原町合併の議員の身分に関する提案> (‘04年8月)

 8月10日の多治見市議会・全員協議会において、松浦議長が笠原町議会議員の身分に関し自由な意見を求めました。多くの市議会議員は定数特例の適用を表明しました。しかし中道議員は合併を確実に実現することを第一義的に考えたとき、当事者である笠原町議会が圧倒的多数で「在任特例の適用」を機関決定された以上、多治見市議会も報酬等に条件を付して「在任特例」を適用すべきであると考えていました。そこで中道議員は、その後に開催された市議会・合併問題調査特別委員会において、次のような提案を行ないました。

 「8月13日の合併協議会での議論で見られたように、現在、笠原町は「定数特例」を主張される町民も沢山おられるようで、議員の身分に関する笠原町総意としての合意形成がまだ確立されていません。そのような状況を考慮せずに多治見市議会が機関決定を行なうのは、合併後の住民の融和を考慮すると時期尚早ではないか。少なくとも笠原町の総意を受けた後に、それを尊重する形で機関決定する方が良いのではないか。」

詳細は「議員の身分に関する提案」を参照して下さい。

 

 

<コミュニティー・サービス供給の提案> (‘04年7月)

多治見市第34区ホワイトタウン自治会は平成14年11月の臨時総会で地上社販売センター等の不動産購入を決定しました。自治会は区創立以後管理運営してきた汚水処理場を平成18年度に多治見市に移管しますが、それを契機に地域住民がいつまでも安心して住み続けられ、住民同士がお互いに支えあうシステム作りの拠点として購入するものです。

総会後、自治会は不動産を購入すると共に、システムを構築するための「検討委員会」を平成15年2月に設置しました。そして全戸対象の住民アンケート等により自治会が提供するサービスの需要と供給の調査を行ないました。その結果、サービスの供給が可能であることが確認されましたので、平成16年3月に「検討委員会」を「運営委員会」として改組しました。

運営委員会は住民同士がお互いに支え合うシステムや実施事業等の検討を重ねてきましたが、本年5月の自治会・定期総会で、その概要が決まりました。住民にサービスを提供する機関の名称は、「ふれあいセンターわきのしま(以下、単にセンターという)」で自治会の補助機関として位置づけ、地域福祉協議会を包含した設置要綱や運営要綱を策定しました。以後センターは7月1日から、相談窓口兼コーディネーターとして事務局長を雇用し、試行錯誤を繰り返しながら平成18年度から住民サービスを供給できるよう鋭意検討を続けています。

 ところで本年4月、NPOの余剰金に法人税を課すことの是非が争われた「流山裁判」の一審判決で、原告側のNPOが全面敗訴したことから、「有償ボランティア」の是非が議論されるようになりました。このためセンターの運営委員会でも、今後の事業展開を検討する際、有償ボランティア是非の問題を避けて通るわけにはいかなくなりました。そこで中道議員はセンターの運営委員として、NPO等の公益法人と自治会等の地縁団体の違いを明らかにしつつ、当センターは原則として最低賃金程度の有償のコミュニティー・サービスの供給を行なうべきであると提案しました。詳細は「コミュニティー・サービスの供給」及び「近隣自治政府構想」を参照して下さい。

 

 

<第1回多治見市・笠原町合併協議会開催> (‘04年7月)

7月3日、多治見市産業文化センターで表記の合併協議会が開催されました。これは5月10日に笠原町長から多治見市長に合併協議の申し入れがあり、笠原町議会と多治見市議会で合併協議会設置の議案が可決されたことを受けて開催されたものです。

協議会では、各自治体12名の委員の自己紹介のあと、合併協議会会議運営規定や新市建設計画作成小委員会の設置や運営の規定、及び委員選任の協議などが行なわれ、全ての事務局案が承認されました。

その後、合併協定基本4項目である「合併の方式」、「合併の期日」、「新市の名称」、「新市の事務所の位置」について協議が行なわれ、次のように決定されました。合併の方式は「編入合併」、新市の名称は「多治見市」、合併の期日は「平成18年1月を目標」、事務所の位置は「現多治見市役所」とすることが決まりました。なお、合併の期日を合併特例法の更新期限を考慮して平成18年1月としたことから、合併協議を行なう期間が大変短く、会議は1ヶ月に2回開催するなど、短期間で密度の高い協議が必要となりました。

合併協議会終了後、第1回の新市建設計画作成小委員会が開催され、今後のスケジュール等が承認されました。なお、小委員会は各自治体4名合計8名の委員で行なわれます。

 

 

<6月議会の結果> (‘04年6月)

 6月定例会が3日から28日まで開催されました。議決された主な案件は次の通りです。

@ 条例の制定・改正 多治見市・笠原町合併協議会設置の条例が賛成多数で可決しました。反対は24名の議員中、共産党1名のみでした。本会議と特別委員会の質疑の中で、西寺市長は今回の合併に対し、次のように述べました。「3市1町の合併は枠組みが否定されたのであって、合併そのものが否定された訳ではない。今回は併入合併を前提としているので、多治見市を2分するような議論にはならないだろう。笠原町との合併は昔から密接な関係にあり、市民に意見を聞いても大きな問題があるとは聞いていないので積極的に進めて行きたい。 意向調査は合併特例法の期限を考慮すると時間的に不可能であり、仮に市民から直接請求があっても、首長としては反対の意見を付して市議会に提出するつもりである。」

 次に、「外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例」が制定されました。本条例は、国際協力機構(ジャイカ)の要請に応え南米のドミニカ共和国へ消防職員を派遣するために、派遣職員の期間や給与及び報告の義務などを定めたものです。なお、職員は12月に出国を予定しています。

A 補正予算等 合併協議会設置に伴う負担金として約1,000万円、措置制度から支援費制度への変更に伴って急増した心身障害児の事業費約500万円などが可決されました。また、3市1町合併の破綻に伴って、東濃西部合併協議会の歳入歳出決算が可決されました。平成15年度の決算額は約3,700万円でした。

 なお、中道議員所属の市民クラブが提出した「地方分権確立のための真の三位一体改革の実現を求める意見書」は全員一致の賛成で可決され、国会及び政府に対し送付しました。

B 一般質問  中道議員は副議長として議会運営に専念するために一般質問を控えていましたが、今6月議会から再開しました。質問の題目は「西寺市長の持続可能な地域社会とは何か」、「意向調査が予想外だった原因は何か」、「民間校長を登用する目的は何か」の3つで、質問の詳細は「6月議会一般質問」を参照して下さい。ここでは、質問と答弁の概要を報告いたします。

西寺市長の「持続可能な地域社会」とは何か

(質問の趣旨) 現在、多治見市の第5次総合計画の後期見直し作業が「持続可能な地域社会」という標語のもとに行なわれています。この標語は5次総の当初の「21世紀市民の鼓動が響くまち多治見」という標語と異なっています。また、いま使われている「持続可能な地域社会」という標語も、西寺市長が昨年の市長選挙の準備段階と選挙直前、及び選挙後では、それぞれ意味が異なって使用されており、西寺市長がいう「持続可能な地域社会」とはいったいどのような社会なのかが不明です。そこで、西寺市長が公約した、この「持続可能な地域社会」とは何か。また、具体的にどのようなまちを創ろうとしているのかをお尋ねします。

中道  5次総の「21世紀市民の鼓動が響くまち多治見」の標語を、後期計画では「持続可能な地域社会」に変更したのか。

市長  キャッチフレーズの変更はしていない。当初想定していなかった人口が減少するという問題が生じたので、新たなテーマを盛り込んだものである。

中道  「持続可能な地域社会」とは現状維持を意味し、公約の中にある「元気なまち」は発展を意味しており、両者は矛盾する。市長はどちらを優先するのか。

市長  地球環境の悪化、少子高齢化による人口の減少、経済情勢の悪化、国と地方の財政危機、そうした中でも、多治見が元気を失わず、市民が誇りを持って生活することを目指しており、両方を同時進行させることが必要と考えている。

中道  「持続可能な地域社会」とは、特に何を現状維持しようとしているのか。

市長  人口の減少を抑止することであり、そのための計画行政が必要である。

中道  市長の公約は、学識経験者で構成された「政策研究会」が提言した「持続可能な地域社会づくりに伴う研究調査報告書」と整合しているのか。

市長  マニフェスト(公約)に掲げた「目指すべき多治見市のビジョン」に示す問題意識と「報告書」は同一線上にあり、今後の政策提言によって内容を発展させる可能性がある。

意向調査が予想外だった原因は何か

(質問の趣旨) 本年1月25日に実施された「3市1町合併に関する投票方式の住民意向調査」の結果は、1.25ショックという言葉が示すように誰の眼にも予想外でした。行政側を含めて大方の予想は、投票率が50%を超えれば合併への賛成票が多くなるというものでしたが、結果は笠原町のみが賛成多数、他の3市は反対が圧倒的多数でした。合併協議会は合併協議を行なう場のため、合併への賛否に対し中立の立場を保ちましたが、多治見市は西寺市長を初めとして合併に賛成の態度を表明し、市民にも理解を得られるよう従来にも増して広報に力を入れました。にもかかわらず、市民が圧倒的多数で合併を否決したということは、現在の行政の進め方に根本的な問題があるのではないかと考えます。少なくとも、この原因を明らかにしなければ今後、行政の意思と民意が異なる可能性があるという点で、2度と再び住民投票はできないのではないかとも思います。そのような問題意識を念頭に、市民が合併を否決した原因を質問します。

中道  市民が合併に反対した主な理由は何か。

企画部長  多治見市の名前が消える、市の先進的政策が実行できなくなる、市のアイデンティティを喪失するなど、多治見という「まち」への愛着が第1の理由である。また、合併による恩恵は長期的かつマクロ的で理解されにくく、反対材料は身近で実感されやすいという理由が考えられる。

中道  市の広報の仕方、市民との接触の仕方、民意把握の方法に問題はなかったのか。

企画部長  合併協議会と多治見市の両方で、説明会、シンポジューム、お届けセミナー、街頭啓発活動、各種団体への働きかけなど、他の地域と比較してもかなりきめ細かく行なった。民意の把握についても、多くの市民から要望書が出されており、市民生活に重大な影響を与える事項について、意向調査を実施したことは間違いではない。

中道  市民の行政への信頼や民主主義の成熟に関する評価はどのようか。また、このまま再度住民投票を行なえば、行政の意思と民意が異なる可能性はないのか。

企画部長  今回の意向調査結果によって、市民は市の将来を自らのことと捕らえ、勉強し議論し合う貴重な機会になったと考える。また、市民生活に重大な影響を与える事項について、直接市民の声を聞くことは極めて重要であると考えており、行政と民意が異なる可能性もあり得るが、市民に十分な説明を行いながら理解を得る努力が必要である。

中道  行政の意図を正確に伝えるためには、何が必要か。

企画部長  広報などの従来の活動だけでは、市民になかなか理解されないことも承知しているが、重要な問題については、従来の活動のほかに住民説明会やお届けセミナーなど、市民と対話する機会を増やして行きたい。

中道  6月の広報で、常設型市民投票条例を検討するという記事が掲載されたが、市長は今回の合併問題の特別委員会で、笠原町との合併に際し住民投票を行なわない、と答弁している。市長は今年度中に常設型の市民投票条例を制定するつもりなのか。

市長  常設型市民投票条例制定の是非は市の重要な課題である。

民間人校長を登用する目的は何か

(質問の趣旨) 今年4月から脇之島小学校に民間人の校長が赴任しました。しかし、民間人校長の登用に関し、事前に校区の住民に対して何の説明もなかったため、住民の間で様々な憶測が流れました。そこで、改めて教育委員会に登用の目的を質問します。

中道  民間人登用は市長の発想か。

教育長  市長の発想ではなく、県教育委員会が民間人の経営手腕や柔軟な発想と企画力を生かして「特色ある学校」造りを狙ったものである。

中道  多治見市の目的は何で、それは何時までに達成する予定か。

教育長  市は提案型の学校運営を推進しており、民間の新しい感覚を吹き込み学校同士が刺激しあって、教育全体の活性化を期待している。その期限は3年間を考えている。

中道 校長は校区小学生の現状について、どのような認識を持っているのか。また、校長自身の目的は何か。

教育長  校区は学習意欲の高い生徒が多いが、自分の意見を自らの言葉で言えるようにしたい。そして、豊かな表現力を持って自己実現を目指すと共に、実験と冒険を行なう子どもに育てたい。そのような子どもを一人でも多く育てたい。

 

 

<5月議会の結果> (‘04年5月)

 5月臨時議会が10日から12日にかけて開催され、議決された主な案件は次の通りです。

@ 議長選挙の結果 平成16年度の議長は松浦文雄氏(市民クラブ)、副議長は市原博嗣氏(市民政策会)がそれぞれ全員一致で選出されました。また監査は水野由之氏(民主党・市民フォーラム)が選出されました。これらの役職は議会3役と呼ばれますが、選出された3氏はいずれも3期目の議員であり、徐々にではありますが市議会でも世代交代が進行しています。中道議員は副議長を辞任して会派・市民クラブの会長に選任され、会長として同会派の松浦議長を誕生すべく奔走しました。なお、正副議長が全員一致で選出されたことは、多治見市議会の過去に例がないそうです。

A 条例の改正 国の地方税法等の法律が改正されたために、多治見市の市税条例も一部が改正されました。まず個人市民税関係では、老年者控除の廃止、均等割の納税義務を負う夫と生計を一にする妻の非課税措置廃止、均等割の税率は年額3,000円に改められました。また、特定の居住用財産の買換え等の譲渡損失の繰越控除、土地を譲渡した場合の長期譲渡所得課税の特例、土地・建物等の短期譲渡所得課税の特例、上場株式等以外の株式を譲渡した場合の譲渡所得の税率、特定中小会社の特定株式を譲渡した場合の譲渡所得等の課税、高齢者向け優良賃貸住宅の固定資産税の減額措置、密集市街地の防災街区の固定資産税などが改正されました。なお、これらの条例改正は条例の施行日を緩和する経過措置が付則に明記されています。

 

 

<自治日報の「議員と報酬」に中道議員が反論> (‘04年4月)

 4月30日、中道議員は(株)自治日報社の編集長宛に投稿記事に対する反論を送付しました。投稿記事は「議員と報酬」と題し、ある元大学長が執筆したものですが、地方議員に対する誤解があまりにも大きく現状を把握していないため、中道議員が地方議員の現状とあるべき姿についての私見をまとめ、反論として送付しました。その内容は投稿記事に対し、地方分権時代に求められている議員像の国民的なコンセンサスが得られていない中で、地方議員の役割が名誉職なのか専門職なのかの定義もないまま、その報酬が議員1人あたりの人口によって決められていることから、様々な問題や誤解を生じている。そのような事柄に対する認識がない状態で、議員の報酬や議員数を論じることは建設的ではないと批判しつつ、中道議員の私見を述べました。私見では、地方議員の役割と報酬の関係、及び議員の定数と現在の選挙の問題点について言及しています。反論は「議員と報酬に関する考察」を参照して下さい。

 なお後日、井田正夫・自治日報編集長から、紙面の制約から中道議員の反論を掲載できないが、反論を元大学長に送付すると共に、今後地方制度調査会で議論される「議会のあり方」について、今以上に関心を持って報道していく所存である旨の丁重な返信がありました。

 

 

<体育協会・総会で中道議員が挨拶> (‘04年4月)

 今晩は。ご紹介を賜りました市議会・副議長の中道です。26日の本日は生憎と議長に所要がありまして、代わりに私が市議会を代表して、ご挨拶をさせていただきます。

 平成16年度・多治見市体育協会・総会がご盛会のうちに無事終えられましたこと、誠におめでとうございます。また、この場をお借りしまして、役員や会員の皆様が平素より多治見市の行政や、地域福祉の増進にご尽力下さっていることに対し、心からお礼を申し上げます。

 さて、日本体育協会は、平成10年に制定された「スポーツ振興投票の実施等に関する法律」に基づいて、平成13年に「21世紀の国民のスポーツ振興策」を策定いたしました。

その中で、日本体育協会は、スポーツの意義と役割を、次のように述べています。

 スポーツは、人間の身体を動かすという本源的な欲求に応えるとともに、爽快感、達成感、そして他者との連帯感等の精神的充足や楽しさと喜びをもたらすものであり、体力の向上、精神的ストレスの解消、生活習慣病の予防など、心身の両面にわたる健康の保持増進に資するものであります。

 またスポーツは、人間の可能性の極限を追求する営みでもあり、競技者の極限へ挑戦するパフォーマンスは国民のスポーツへの関心を高め、スポーツの振興に寄与するとともに、青少年を初めとする国民に夢と感動を与えるなど、健全で活力ある社会の形成にも貢献することが期待されています。

 そしてスポーツは、青少年の心身の健全な発育と発達を促し、自己責任、克己心やフェアプレイの精神などを身につけ、仲間との交流を通じて、コミュニケーション能力の育成や他人への思いやりなど、豊かな人間性の涵養に資するものであります。

 さらにスポーツは、同一の目標に向かって共に努力するという一体感と満足感を味わうことにより、地域住民の生活に活力と連帯感を醸成し、地域に誇りと愛着を感じるなど、これからの地域社会の新たな構築へ貢献することが期待されています。

 このようなスポーツの意義と役割をもとに、多治見市体育協会はスポーツを普及振興し、市民の体力向上を図ると共に、地域社会の発展に寄与することを目的として活動して来られました。平成15年度における体育協会への加盟協会数は24、加盟会員数は4,590名と聞き及んでいます。

  ご多聞分に漏れず、多治見市も少子高齢化社会の地方分権時代を目前に控えております。私ども市議会といたしましても、皆様方のこの崇高な社会奉仕活動に対し、敬意を表すと共に感謝を申し上げ、今後の全面的なご支援をお約束する所存であります。

 以上、簡単ではございますが、私からのお祝いの言葉といたします。

 

 

<熊坂講演「ITを使って地域おこし」の概要> (‘04年4月)

 平成16年4月8日、多治見市産業文化センターにおいて、慶応義塾大学・環境情報学部長兼(財)ソフトピアジャパン理事長・熊坂賢次氏の表記講演が行なわれました。講演は「地域情報化におけるブランチの役割」というサブタイトルに示されように、多治見市起業支援センター開設及びソフトピアジャパンブランチ調印式典の記念講演として行われたものです。

 ここでは、センターとブランチの概要、及び講演の概要について報告いたします。

1.多治見市起業支援センター

 産業文化センターの2階に、起業支援ルーム(ビジネス・インキュベータ)や情報プラザを併設した起業支援センターが開設しました。センターは様々なセミナー・講演会の開催、補助事業などの公的支援施策の紹介、各種相談窓口への取次ぎを行ないます。

2.ソフトピアジャパン多治見ブランチ

 企業(起業)の育成・支援などの目的のために各種関係機関と連携を図って行く施設です。ビジネスサポートや地域情報化の先駆者であるソフトピアジャパンと、パートナーシップの関係を基礎としたブランチの協定調印を行ないました。

 ソフトピアジャパンとは、岐阜県が目指す「高度情報基地ぎふ(情場)」づくりの戦略拠点として、情報産業の集積と産・学・官のグローバルな連携による交流と連帯により、新たな情報価値を創造し、情報の産業化、産業の情報化、地域の情報化による高度情報社会の形成と、県民生活の向上を目指しています。産業高度化機能、人材育成機能、地域情報化機能、研究開発機能の4つのコア機能を推進し、成果を国内外に向けて広く情報発信するものです。

 多治見ブランチとは、当面、機能特化型ブランチとして企業育成、起業支援、人材育成を中心としてスタートしますが、将来的にはミニソフトピアの総合ブランチとして機能拡大を図る予定です。

両者の調印式にあたり、中道議員は議長の代理として、次のような祝辞を述べました。

「市議会副議長の中道です。議長が生憎と出かけていますので、私が市議会を代表してご挨拶をさせていただきます。多治見市起業支援センターの開設、及びソフトピアジャパン・ブランチの調印式、誠におめでとうございます。関係者の皆様のご尽力に感謝を申し上げます。

予てより、私は多治見市が名古屋圏の衛星都市として、また緑に囲まれた住宅都市として、SOHO、つまりスモールオフィス・ホームオフィスに適した「まち」であると考えておりました。

そして、このまち全体が、ユビキタス・ネットワーク社会となり、そうした環境のなかで無数のIT企業家が元気に活躍する、そのような産業構造を夢見ていたのであります。

現在、行政が進める東濃地域まるごとITタウン整備構想は、質の高いアメニティ社会の構築と、IT利活用型産業社会の構築を謳っています。そして、いよいよそのための第一歩が、本日、ここに始まろうとしています。このセンターやブランチの施設がどのような可能性を持っているか、私どもはこの後の熊坂理事長のご講演をおおいに参考にさせていただき活用して行きたいと思っております。そして、関係者の皆様のご尽力を頂きまして、陶磁器産業に次ぐ多治見市第2の基幹産業としての成長を遂げるよう、祈念しているところであります。市議会といたしましても、この虎の子のセンターとブランチを、全力を挙げて支援して行きたいと考えております。以上、簡単ではございますが、お祝いの言葉にさせていただきます。」

3.熊坂理事長の講演概要

(1) ソフトピアジャパンと多治見ブランチの関係

 ブランチという呼称は好きではない。ソフトピアとの関係はパートナーシップでありたい。役割分担という言葉があるが、これは両者の関係構造が確立している場合に適しており、両者の関係が流動的な場合はパートナーシップという言葉が適している。多治見ブランチとはお互いに対等な立場で助け合う関係でありたい。その上で、自分たちのまちをこのようなまちに創りたいというコンセプトの下に、「地域おこし」を行なうことが大切である。そのためには、今までのものを、ぶち壊す気持ちがないとダメである。

(2) 情場革命とは何か

 @ 情報の発信・受信から検索・支援への変化

   従来はマスコミが一方的に情報を発信し市民が受動的に受信するのみであった。今後は発信者が情報をホームページなどに置いておくだけで、市民が能動的に検索エンジンで探しに行く時代である。ネットワークとは助け合う世界である。

 A 情報の所有・戦略から共有・公開への変化

   従来は、ピラミッド階層の役割分担が存在氏し、「これは君達に任せられない」ので非公開にするが、情報が欲しければ金を払え、という時代であった。しかし、そもそも公共の世界が非公開というのはおかしいのであって、今後は情報を共有し公開する時代となる。既存のフレームとは根本的に異なる世界である。

(3) 社会の主体と領域の変容

 官と民を横軸に、公と私を縦軸にして領域を区切ると、4つの領域ができる。上半分の公と官の軸で区切られる領域を「計画モデル」、公と民の軸で区切られる領域を「貢献モデル」と呼び、同様に下半分の私と官の領域を「福祉モデル」、私と民の領域を「市場モデル」と呼ぶ。

 従来は全ての市民に平等かつ弱者に手厚い支援を行なう計画モデルや福祉モデルが主体であった。しかし、それらのモデルが肥大化し制度疲労のため、規制緩和で市場モデルに移行しようとしている。だがそこは、勝負の世界であって地域自治には適さない領域でもある。

 官の肥大化に伴って地域自治、つまりコミュニティがどんどん小さくなって協同体がなくなってしまった。今後は民が公にどのように関わりがあるのかという貢献(ボランティア)モデルの領域が重要である。貢献モデルの領域はITの分野である。この領域でネットワークコミュニティを立ち上げ、「どのような地域社会を創りたいのか」の合意形成を図り、新しいビジョンを策定するために知恵を出す必要がある。

 本日はスタートにあたりゼロからの話を行なった。明日からは具体的な話をして行きたい。

 

 

<元合併協議会委員に「考察」と「賛成討論」を送付> (‘04年4月)

 4月5日、中道議員は東濃西部合併協議会の元委員40名に対し、3市1町の合併が破綻となった自らの総括としてまとめた「3市1町合併住民意向調査結果に対する考察」と、東濃西部合併協議会廃止の議案に対する「賛成討論」を送付しました。それは1月25日の意向調査後に、東濃西部合併協議会も各市町も、「住民が何故大差で合併を否決したのか」について、行政のあり方にまで掘り下げた総括を行なわなかったため、合併協議は無駄だったという評価を後世に残したくなかったからであります。合併協議は今後の行政に多くの教訓を残した、そうした形で今回の合併協議を終えたかったからであります。

なお、これら2つの資料は200部印刷し、元合併協議会・委員や合併推進活動でお世話になった市民にもお届けしました。後日、多治見市を除く2市1町の首長や梶原拓岐阜県知事をはじめとする沢山の方々から、丁重な内容のお便りを頂戴いたしました。

多治見市の元合併協議会・委員へのメッセージは、以下の内容です。

平成16年4月5日

元多治見市合併協議会・委員の皆様へ

多治見市議会議員 中道育夫

拝啓

陽春の候、元委員の皆様におかれましては、御健勝のこととお慶び申し上げます。

この度は協議会委員として、住民福祉の向上のため格別なるご尽力を賜りまして誠にありがとうございました。

さて、住民意向調査結果から早2ヶ月が過ぎ、この3月23日、多治見市議会は合併協議会廃止の議案を全員一致で可決しました。このことにより、3市1町の合併は完全に白紙となりました。1年半に亘る元委員の皆様のご努力が報われなかったことを、合併を推してきた私としては大変残念に思う次第であります。

私は議会の表決に際し、意向調査で市民が合併を否決したことを尊重しました。しかし意向調査結果は大方の予想と大きく異なるものでありましたし、また行政側が提案した合併を市民が大差で否決したことで、行政の意思と民意が大きくねじれたことを鮮明に示しました。

私は今後の地方自治体行政のあり方を考えるとき、行政の意思と民意がねじれた原因を解明し、市民が合併を何故拒否したのかを理解するために、合併協議の総括を行う必要があると考えていました。ところが合併協議会では行なわず、総括は各市町で行うことが決定されました。そこで私は独自に合併の総括を行い、3月市議会で執行部の答弁と比較検証を行うことにいたしました。しかし残念ながら、執行部の答弁は行政のあり方にまで踏み込んだものになっていませんでした。

今回の合併破綻は沢山の労力と時間、そして費用という大きな代償を払うことにはなりましたが、私は時間が経過し見えなかったものが明らかになってくる中で、今後の民主主義行政がどうあれば良いのかを考えるとき、大変有意義な教訓を残したのではないかと考えています。教訓とするところを、別紙資料の「平成16年3月議会・合併協議会廃止の賛成討論」と「3市1町合併・住民意向調査結果に対する考察」にまとめました。

皆様におかれましては、日々ご多用とは存じますが、今後の厳しい時代を生き抜くための力となる民主主義行政のあり方はどうあったら良いのか、の資料の1つとして加えていただけたら幸いに存じます。私は今後も益々皆様と議論を深め、多治見市の発展に寄与したいと考えております。お読みいただいて何かお気づきの点があれば、どうかご指導賜りますようお願いしながら今後の糧としたいと考えております。

時折、寒い日が到来いたします。くれぐれもご自愛のほど祈り申し上げます。

敬具

 

 

<3月議会の結果> (‘04年3月)

 3月定例会が2日から23日にかけて開催され、議決された主な案件は次の通りです。

@ 条例の制定・改正 平成14年7月に設置された「東濃西部合併協議会」は、1月25日に行なわれた3市1町の住民意向調査結果と、1月28日に開催された第23回合併協議会の結果を受けて廃止されました。中道議員は住民意向調査において「住民が圧倒的多数で3市1町の合併を否決した原因を明らかにせよ」と、本会議や特別委員会で西寺市長に詰問しましたが納得の行く答弁は得られませんでした。その後、執行部が発行した「住民意向調査の結果について」と題する「総括的とりまとめ」文書においても、住民が反対した要因を羅列するのみで、今後の教訓とすべき「行政のあり方」まで踏み込んだ総括はありませんでした。

一方、中道議員は独自に「3市1町合併住民意向調査結果に対する考察」と題する合併の総括を取りまとめると共に、表決時の賛成討論で総括の概要と今後の方針について要望を行ないました。「考察」と「賛成討論」は多治見市の民主主義に関する基本的な問題点を提起していますので、是非ご参照して下さい。

次に、職員定数条例の一部が改正され、多治見市の職員定数は1,115名から74名を減員して1,041名になりました。多治見市の職員数は全国の平均的な類似団体都市に比べて決して多い方ではありませんが、国が推奨する「定員モデル」よりも多く、類似団体都市の中で多治見市より職員の少ない都市があるため、行財政改革で職員定員をさらに削減すべきであると、中道議員は長年主張して来ました。市の第4次行政改革大綱では、平成22年度までに職員を平成10年度比で15%削減することが決定されており、その方針にしたがって今回の定員削減が行なわれました。

なお、定員の削減は市の正規職員が従事する必要のない業務を民間委託することによって実現する努力が行なわれています。民間委託は@行政のサービス水準を低下させない、Aサービスの安定供給が行なわれる、B行政のコストが縮減できる、の3原則に則って行なわれ、主に図書館業務等の文化振興事業団委託や体育館業務等の体育協会委託で削減し、最近の事例では池田保育園の公設民営化により8人の職員を削減することができました。

 さらに、「市技能労務職員の給与の種類及び基準を定める条例」が制定されました。従来、多治見市職員の給料は、政策等を立案する一般職員も、ごみの収集や学校給食に携わる単純作業の現業職員も、同一の給料表を用いて支給されていました。その結果、多治見市のラスパイレル指数(国家公務員の給料表を100とする)は、一般職が98.6に対し現業職が113.4と極めて高い水準にありました。これに対し中道議員は、一般職と現業職は業務の内容が質的に異なるため、現業職に対しては国が既に適用している「行政2表」を導入すべきであると長年主張して来ました。しかし執行部と職員組合との交渉が難航したため、なかなか実現しませんでしたが、この度、職員組合が直近の階級から1ランク上位に昇給することで、「行政2表」の導入に合意したため、本条例を制定することになりました。職員対象者は153名で、直近上位の昇給で年間880万円の支出が必要になりますが、将来的には年間650万円の人件費削減となります。なおこの条例制定に伴い、従来不十分であった技能職から一般職や管理職への登用が可能になるような規則の改正も行なわれました。

A 平成15年度補正予算・平成16年度予算 平成15年度末で事業費確定に伴う補正予算が行なわれました。その中で、年間の人件費削減に相当する額の6億4千万円が職員退職手当基金として積み立てられました。これは多治見市が岐阜市、大垣市、高山市と同様に職員退職金組合に加入しておらず、今後増加が予測されている退職者に備えて、毎年の年度末に人件費削減相当額を積み立てているものです。また、国道248号平和バイパス取り付け道路新設事業と、JR小泉駅北側線改良事業は、いずれも用地買収がはかどらず繰越明許費となりました。

 次に、平成16年度一般会計及び特別会計が可決されました。一般会計が282億円、特別会計が253億円、企業会計が65億円で、合計600億円の予算が可決されました。会計の総計は前年度比4.6億円の0.8ポイント増ですが、前年度一般会計の市長選挙後の本格予算に対しては、約8億円の2.6ポイント減です。

歳入の主な特徴は、本年度が国の「三位一体の改革」の初年度にあたり地方交付税が大幅に削減されたため、平成12年度に52億円だったものが23億円削減されて予算編成が困難となり、岐阜県知事のもとで臨時の予算会議が開催されました。多治見市の財政は、現状のままで推移すると平成17年度以降の予算編成ができなくなる恐れが生じています。市民個人税は景気の低迷と納税者数の700名減によって2.4億円の減収となり、また地方交付税は3.6億円の減収で、これらを補填するために赤字地方債3億円を発行せざるを得ませんでした。このため、国の「三位一体の改革」の発表以後、市は第5次総合計画のうち5,000万円以上の事業を見直して約13億円を削減し、本年度の予算編成を行いました。なお、市債の発行額は44.5億円となっていますが、うち20億円は平成7年に国が行なった減税補填債を借り替えたもので、この分を除いた市債発行額でも前年度本格予算に対して2倍となりました。

 次に、歳出の主な事業は、スローライフ推進事業、国際博覧会関係事業、自治体基本条例研究費、第5次総合計画・後期実施計画策定費、子どもの権利条約事業、ボランティアNPO関係費、持続可能な地域づくり関連費、次世代育成支援対策行動計画策定費、学童保育事業、障害児対策事業、環境基本計画行動計画関係費、リサイクルプラザ建設及び旧焼却炉解体工事費、次期最終処分場建設準備関係費、コミュニティバス運行費、堆肥化センター施設用地造成工事費、商店街バリアフリー化工事費、地籍調査事業費、耐震診断促進事業、狭隘道路整備関係費、駅周辺整備事業費、渋滞対策事業費、国道248号平和バイパス取り付け道路新設工事費、滝呂小学校校舎移転新築事業費、池田小学校グランド造成工事費、学校図書充実費、総合射撃場環境対策事業費、救急救命士養成費、消防根本分団新設関係費、34区汚水処理公共管渠敷設事業費、笠原川右岸ポンプ場建設事業、居宅介護サービス給付費、生ごみリサイクルモデル事業費、住宅用太陽発電設置補助事業などです。

 なお、これらの事業のうち、中道議員が社会資本整備の一環として長年要望し予算化された主なものは、次の通りです。地籍調査事業、狭隘道路整備関係費、渋滞対策事業費、国道248号平和バイパス取り付け道路新設工事費、34区汚水処理公共管渠敷設事業費、笠原右岸ポンプ場建設事業など。

 

 

<意向調査結果は合併を大差で否決> (‘04年1月)

 1月25日、3市1町で一斉に「投票方式による住民意向調査」を実施しました。多治見市の投票率は52%と当初目標をわずかに上回りましたが、合併の是非に関する結果は得票率が賛成35%に対し、反対が57%と圧倒的に反対票が多くなりました。土岐市と瑞浪市も同様な結果で、両市の反対票は多治見市よりも多く、わずかに笠原町のみが賛成票が多い状態となりました。これらの結果により3市1町の合併は事実上不可能となりました。

 1月28日、東濃合併協議会はこの結果を受けて、第23回合併協議会を開催し、合併協議の総括も行なわず唐突に解散しました。

 意向調査の大方の事前予測では、多治見市で賛否が拮抗するが、他の2市1町では圧倒的多数で賛成票が多いはずであるというものでした。その予測がまったく外れために、一時期「1.25ショック」という言葉が流行しました。

 中道議員は「何故市民が大差で合併を否決したのか」の原因を解明しなければ、今後の市民と協働して行うまちづくりが出来ないと判断し、合併の総括に着手しました。総括は「3市1町合併住民意向調査結果に対する考察」として取りまとめましたので、参照して下さい。

 

 

<各新聞記者への要望> (‘04年1月)

住民意向調査の実施日が近づくにつれて、中道議員は合併に関する新聞記事が情緒的に流されていることを懸念していました。そこで合併の是非を、市民が冷静かつ客観的に判断できるよう、中日新聞、岐阜新聞、朝日新聞(朝日新聞は意向調査前の掲載記事なし)の多治見市担当記者に直接会い、次の要望書を渡すと共にお願いしました。

3市1町合併の記事に関するお願い(要望書)

いつも多治見市行政発展のためにご尽力を賜りまして誠にありがとうございます。さて、いよいよ25日の意向調査まで余すところ3日となりました。この意向調査が多治見市の将来を決定付けると考えておりますが、私はこの間の合併に関する報道記事に若干の不安を持っています。そこで、その内容を皆様にお伝えし、今後の報道に役に立てていただきたいと考えています。以下、感じたままをお伝えします。

@ 合併の是非を市民に判断してもらえるような賛成と反対の論拠を整理(論点整理)した記事が見当たりません。

A 国は地方自治体に合併を促していますが、なぜ促しているのか、それが本当に自治体に必要なのか、などの背景を含む本質を論じた記事が見当たりません。

B 記事には、合併協議会合意事項への理解と正確さを欠く記事が散見され、大変残念に思っています。

C 私も常に反省するところですが、市民は行政の言葉が難しすぎて良く理解できません。また、議員の話は我田引水の話であろうと受け止め聞く耳を持ちません。

そこで市民は報道機関、特に新聞記事の印象を根拠に物事を判断しています。ですから、報道機関が「合併問題の背景」と「合併賛成・反対の論拠」を整理して情報を提供して欲しいのです。情報がなく判断基準を持たない市民はインタビューを受けても、好きか嫌いかの情緒的な感想しかお話できません。

私は多治見の将来と市民生活に直接かかわるこの重要な合併の是非を、情緒的に感情だけで判断して欲しくないと考えています。

 

 

<瑞浪市「合併問題研究会」資料に対する反論> (‘04年1月)

 瑞浪市議会議員のA様より中道議員に対して、瑞浪市の「合併問題研究会(代表・加賀達士)」が発行するチラシに対する反論をして欲しいとの要望がありました。他市の合併について意見を述べるのは差し控えたかったのですが、多治見市を非難している箇所がありましたので受諾しました。反論は多治見市との合併が、他市から見るとどのように見えるのかを伺い知ることができます。詳細は「瑞浪市「合併問題研究会」の資料に対する見解」に示しましたので参照して下さい。

 

 

<3市1町合併推進議員連盟を設立> (‘04年1月)

 1月12日、各市町の合併推進議員団は、1月25日に一斉に実施される「投票方式による住民意向調査」を成功させるため、それぞれの議員団を統合し「3市1町合併推進議員連盟」を設立しました。設立の趣意書は次の通りです。

「3市1町合併推進議員連盟(以下、単に連盟という)は、平成16年1月12日、3市1町の各合併推進議員団が統合して発足する。連盟の議員は、自民党、公明党及び保守系無所属議員の60名からなり、その名簿は別紙の通りである。

連盟の目的は、1月25日に各市町で実施される「住民意向調査」で、合併を決めるにふさわしい投票率と圧倒的多数の住民の賛同を得て、3市1町の合併を実現することである。

現在、合併協議会事務局と各市町は、投票率を上昇させることに鋭意努力しているが、合併の是非については住民に選択権を与えるため、中立の立場で合併情報を提供している。

この事と住民の無関心があいまって、住民にとっては生活に直接影響する重要な事柄にもかかわらず、現状ではまだまだ正確な情報が把握されておらず、かつ合併論議も盛り上がっていない。このような状況に鑑み連盟は、合併が住民にとって必要であることを論理的に判りやすく訴えることで、住民の関心を喚起し投票率を上げ、合併の実現を図りたいと考えている。

連盟の今後の活動は、それぞれの市町のあらゆる所に出かけ、住民に対して「住民意向調査」への参加を呼びかけると共に、合併の必要性を訴える。具体的には、1月12日から25日の意向調査実施日まで、街頭宣伝、街頭演説及びお届けセミナーなどを実施する予定であり、これらの運動の費用は経済界からの援助と政務調査費などを当てる予定である。

 3市1町合併推進議員連盟は、全力で行うこれらの活動が、3市1町合併の実現に大きく寄与することを切に願うものである。」

 なお、多治見市の合併推進議員団は、年末の12月20日から本年の1月25日の住民意向調査実施日の前日まで、正月の1日と2日を除く毎日、街頭宣伝車で「合併の実現」を訴えつつ、市内でチラシの配布や駅前などで街頭演説を行ないました。

 

 

<合併シンポジュームの感想> (‘03年12月)

 12月23日、多治見市が産業文化プラザで「3市1町合併シンポジューム」を開催しました。

シンポジュームは中日新聞の論説委員が合併に関する基調報告を行い、その後、論説委員をコーディネーターとして合併反対を主張する市民2人、合併賛成を主張する市民2人によるパネルディスカッションが行なわれました。このシンポジュームは多治見市自治組織役員の研修会をも兼ねていましたので、約500名の市民が参加しました。

中道議員はシンポジュームの人選に対して、基準が不明確で適切とは言えないという意見を持っており、その結果を大変懸念していました。案の定、危惧したようにシンポジュームは感情論に終始し、残念ながら多治見市の将来を行政的にどのように構築して行くのか、という議論にはなりませんでした。

そこで、中道議員は加入している「多治見市民と市議会議員を結ぶ会」のメーリングリストに、自らの感想を投稿しました。

合併をするか否かの問題は、相手の市町を好きか嫌いかで判断すべきではないと考えています。詳細は「合併シンポジュームの感想」を参照して下さい。

 

 

<中道議員が商工会議所で合併推進論を講演> (‘03年12月)

 12月18日、中道議員は商工会議所で「3市1町合併の実現に向けて」と題する講演を行いました。講演会は多治見商工会議所が主催し、多治見市合併推進議員団が行ったもので、商工会議所の会員と市議会議員など約230名の聴講がありました。講演会は最初に坂崎商工会議所会頭が趣旨説明を行い、次に春田市議会議長、森合併推進議員団長がそれぞれ挨拶を行い、その後、中道議員が合併の必要性を約1時間にわたって講演しました。

講演終了後、参加者から「国の現状と国が合併を進める理由、また多治見市が合併しなければならない理由が良く判った」という感想を多くの方から頂きました。なお、中道議員はこれまでにも「合併の必要性」について、1時間〜2時間の講演を過去4回(平成14年5月12日「フェニックス21」主催、平成15年9月27日「老いを考える会」主催、同11月20「多治見西ロータリークラブ」主催、同12月6日「34区ホワイトタウン室町第1,2町内会・鎌倉第1,2町内会」合同主催)行ないました。講演の主な内容は、「3市1町合併の実現に向けて」のパワーポイントの資料に収めてありますので参照して下さい。また、多治見市合併推進議員団は12月17日に発足したもので、その目的や構成員などは「多治見市合併推進議員団・記者発表」を参照して下さい。

 

 

<12月議会の結果> (‘03年12月)

12月定例会が11月19日から12月19日にかけて開催されました。議決された主な案件は次の通りです。

@ 条例制定・改正 9月議会で否決された市民投票条例は、再度住民から13,554名の署名を添えて条例制定の直接請求が行なわれました。この請求に対し、市長は「条例に基づく住民投票の実施は不可欠かつ最善のものと考える」との意見を付し、議会に上程しました。

 条例案は、16日の本会議で直接請求代表者による意見陳述があった後、17日には合併問題調査特別委員会で直接請求代表者の参考人招致による質疑が行なわれました。

 中道議員は9月議会で市民投票条例に反対した8項目にわたる論拠が、今回の市民投票条例案の中で解消されておらず、かつ8項目に対する反論の機会があったにもかかわらず市長は実行していないため、議会が言論の府である以上、今回の条例案にも賛成することができないと反対討論を行ないました。条例案に賛成した議員と反対した議員は、9月議会の結果と全く同じでありました。

 なお、中道議員は反対討論の中で、次のように述べています。「議員を20年も勤められた西寺市長であれば、前回の条例案と今回のそれが同じ内容であれば、当然その条例案が否決されることはあらかじめ判っていたはずですが、それにもかかわらず、代替手段として、合併協議会が実施する住民意向調査を、住民投票として機能させる努力をされませんでした。さらに、9月議会から12月議会までの3ヶ月の期間は、市民の間で「合併是非の議論」を盛り上げる大変重要な時期であったにもかかわらず、この市長の優柔不断な態度によって、この期間を「条例制定是非の議論」で空費してしまいました。この間の西寺市長の政治的責任は大変大きい」と指摘しました。

ここで、市民投票条例案、直接請求の要旨、本会議での請求代表者の意見陳述及び合併問題調査特別委員会での参考人の意見、条例案に添付された市長の意見書など、個々に対する中道議員の見解は、反対討論を参照して下さい。

 次に、「福祉基本条例」が制定されました。本条例は、福祉のまちづくりを総合的かつ計画的に推進することを目的として、その基本理念や地域福祉活動など、健康・福祉施策に基本的な事項を定めるものです。

さらに、「ごみの散らばっていないきれいなまちにする条例」が制定されました。本条例は、市民の生活環境を向上させるため市、市民、事業者、飼い主、土地所有者などの責務や美化計画の策定などの必要な事項が定められていますが、本条例に罰則規定はありません。

そして、「市職員の給与に関する条例」等の一部改正では、一般職全給料表の給料月額が平均1.1%引き下げられました。この条例改正は人事院勧告に基づき法律が改正されたために行なったものです。同時に市長、助役、収入役、教育長、議員の期末手当ても0.25月削減されました。

 次に、「市立幼稚園の設置及び管理に関する条例」の一部が改正されました。その内容は、従来の教育指導要綱にある標準4時間を越えて16時までの「預かり保育」を行なうというもので、保育料は1人日額240円(おやつ込み)です。

また、市民病院の設置条例と使用料及び手数料条例の一部が改正されました。改正された内容は、入院患者の個室入室要望が増加しているため、従来の2人部屋と3人部屋を個室化し、一般病床数を250から228に変更したものです。使用料及び手数料は、新生児介護料が新たに設置されたことと、人工中絶料が手技の難易度に合わせて変更されました。

A 補正予算 「構想日本」による事務事業の国、県、市、民間への仕分け事業費、障害者家庭奉仕員派遣事業・居宅介護サービス事業・給食サービス事業等の増加費、最終処分場建設準備関係調査費などが可決されました。この中で、最終処分場の調査費は経済教育常任委員会において、候補地が大畑地区に決定されているにもかかわらず他の候補地の調査を行なうことは、再度候補地選定の議論を呼び起こしかねないとして、他の候補地に対する調査予算の執行を凍結するよう付帯決議が行われました。

B その他の案件  平成14年度の一般会計と特別会計の決算が認定されました。審議の過程で、市民税のうち個人税が3年連続して減額となり、法人税が前年度比22.4ポイントの減額となりました。なお、地場産業の窯業関係の法人税占有率は、平成9年度が18.3%で第1位でしたが、平成14年度は8.6%の第5位まで後退しました。

 

 

<自治・分権に関する海外行政調査の報告> (‘03年10月)

 中道議員は10月1日から同12日に実施された「自治・分権に関する海外行政調査」(自治体議会政策学会・主催)に自費で参加しました。調査はデンマークで行なわれた「地方自治体が提供する行政サービス(北欧型モデル)に関する国際研修」の受講と、イギリスのロンドン・グリニッジ区議会の視察などです。中道議員の調査への動機は、市町村合併後に地方分権を実行する自治体経営の姿を知ることでした。目的は、@ヨーロッパの地方自治の現状把握、Aヨーロッパ地方自治憲章に基づく「近接及び補完の原理」の理解、Bヨーロッパと日本の民主主義の違いを知る、などです。

 調査は極めてハードなスケジュールでしたが、中道議員にとって3度目のヨーロッパ視察ということもあって、大変多くのものを学びました。学び得た詳細は「報告」を参照して下さい。

 

 

<最終処分場の地元説明会が開催> (‘03年9月)

 9月6日、脇之島公民館で新最終処分場の位置決定の説明会が開催されました。平成14年3月、「次期最終処分場位置選定委員会」は候補地として「旭ヶ丘」と「三の倉」及び「大畑」の3箇所を選定しました。その後、多治見市は候補地を3箇所からが1箇所に絞る作業を進めてきました。この度、市が候補地を「大畑」と決定したため、説明会は候補地の地元住民に対し行なったものです。住民の関心も高く説明会には約100名の住民が参加しました。

 説明会では、3箇所の候補地のうち、市が説明する「大畑」が最適であるという根拠が曖昧であり、かつ調査不足であるという不満が住民から続出しました。そこで結論として、後日再度説明会を行なうという合意のもとに散会しました。なお、34区ホワイトタウン自治会は9月14日付けで「新処分場に関する要望書」を市長に提出しました。

 

 

<9月議会の結果> (‘03年9月)

 9月定例会が2日から24日にかけて開催され、議決された主な案件は次の通りです。

@ 条例制定・改正 西寺市長が選挙公約を実行するため提案した「多治見市が瑞浪市、土岐市及び笠原町と合併することについて市民の意思を問う市民投票条例」は僅差で否決されました。市長が提案した「住民投票条例」が議会で否決されたのは、全国で2例目だそうです。通常、議案の表決は議員の起立によって態度の表明を行ないますが、本条例は大変重要な議案であり議員の責任を明確にするため、過去に前例のない記名投票で行なわれました。

条例制定に賛成した議員は、安藤英利、大安歳博、仙石三喜男、石田浩司、宮嶋由郎、岡田智彦、井上あけみ、水野由之、富田正幸、二和田美枝子の10名。

反対した議員は、各務幸次、斎藤潔、若尾円三郎、加藤信弘、伴野誠治、中山勝子、中道育夫、市原博嗣、松浦文雄、若尾靖男、水野忠勝、森寿夫、三宅昇の13名です。

なお、議長は地方自治法の規定により投票していません。

 中道議員は、今9月議会に先立つ8月20日に、東濃西部合併協議会が「投票方式による住民意向調査(実質的な住民投票と見なしています)」を行なうことを決定したことを、最大限尊重し保障する立場に立ちました。本会議での答弁や合併問題調査特別委員会での答弁などを熟慮した結果、11,804名の市民からの条例制定の要望ではありましたが、合計8項目にわたる論拠を示しつつ反対討論を行ないました。何故、反対したのかの理由は反対討論を参照して下さい。

 次に、「子どもの権利に関する条例」が全員賛成で可決されました。本条例は平成6年に国連で「児童の権利に関する条約」が批准されたことに伴い制定されたものです。

本条例は、子どもの権利侵害に対し、速やかで適切な救済を図り回復を支援するために「子ども権利擁護委員」を設置し、政策の実施状況を検証し子どもの権利を保障するために「子ども権利委員会」を設置することを明記しています。

また、「一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例」が制定されました。本条例は専門的な知識経験又は優れた識見を有する民間の人材を、任期を定めて市の一般職に採用するためのものです。

さらに、個人情報保護条例の一部を改正することが決まりました。国の「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」が公布されたことに伴い、新たに罰則規定等を設けるとともに、電子計算機組織と結合した場合のセキュリティ対策を規定するなど、多治見市の個人情報の保護を強化するものです。

また、市民病院使用料及び手数料徴収条例の一部が改正されました。本条例は、多治見市民病院の体外受精の成功率が全国の2倍を誇っており、技術革新に伴った不妊治療の選択肢が増加したため、体外受精に係る使用料の額を、最大30万円から40万円に変更するものです。

A 補正予算 子どもの権利条例推進費、広域行政事務組合のシステム統合費、住民投票関係費、産業文化センターに企業家育成や新事業創出機能を持たせるための施設整備費と、中道議員が長年要望して来た「狭隘道路」の整備関係費、特別養護老人ホーム・ベルツリー近傍道路のり面の災害復旧事業費などに、約5億4千万円が追加補正されました。

B その他の案件 平成14年度水道事業会計と14年度病院事業会計の決算の認定が行なわれました。また、最近の犯罪の多発に鑑み「犯罪防止のための治安対策の強化を求める意見書」と、携帯電話の番号を変えず会社を変更できるよう「携帯電話の利便性の向上と料金引き下げを求める意見書」を採択し、関係省庁へ送付しました。

 

 

<自治体議会政策学会・自治政策講座・参加報告> (‘03年7月)

自治体議会政策学会の第X期自治政策講座が7月26,27,28日の3日間、東京の「ゆうぽうと」で開催されました。本学会は主に市議会議員を対象とした学会で、今回は自治体改革、政策評価、マニフェスト、市町村合併と内容が大変豊富でありましたので、中道議員は政務調査費を使って参加しました。

 演題と講師は、@「自治体改革はできるか」松下圭一(法政大学名誉教授)、A「自治体議会と首長」青山ゆう(前東京都副知事)、B「住民主権の動き」日高照夫(山梨学院大学教授)、C「自治体の政策評価とマニフェスト」竹下譲(四日市大学総合政策学部長)、D「市町村合併のオープンディスカッション」コーディネーター竹下譲(同上)、E「自治体財政の仕組みと行政評価、新しい経営」星野泉(明治大学教授)でした。

 今回の講座は今後の自治体経営を行なう参考として大変有意義でした。なお、オープンディスカッションは市町村合併に対する各市町の現状と対策を報告し合いました。講座の詳細は参加報告書を参照して下さい。

 

 

<6月議会の結果> (‘03年6月)

 6月定例会が3日から26日にかけて開催されました。本定例会は統一地方選挙後初の議会のため、23日の一般質問はテレビのオリベチャンネルとラジオのFMPiPiで中継されました。議決された主な案件は次の通りです。

@ 条例改正 印鑑条例の一部が改正され、印鑑登録証にICカードを加え、証明書交付申請の方法に自動交付機を加えました。また手数料条例の一部が改正されました。土地区画整理事業における仮換地証明書等の交付手数料は、1件につき300円とし、住民基本台帳カードの交付手数料は、1枚につき500円となりました。さらに常勤の特別職の給与条例が一部改正され、市長、助役、収入役、教育長の給与月額が3.9〜5.8%減額されました。

A 補正予算 自治体基本条例調査研究費、スローライフ推進事業費、ボランティア交流支援事業費、持続可能な地域づくりのための調査研究・講演費、児童IT環境格差是正事業、総合射撃場鉛散弾等の除去費、市民病院会計補助金、新焼却場リサイクルプラザ建設費、滝呂小学校移転用地費など、主に市長選挙公約実現のための補正予算約10億4千万円が議決されました。

B その他の議案 世界保健機構(WHO)が「たばこ規制枠組み条約」を採択したことを受けて、市議会は「たじみ健康都市宣言」を行い、多治見市は全庁舎を禁煙することになりました。また、自己決定・自己責任に基づく地方分権を目指し「税源移譲を基本とする真の三位一体改革の早期実現を求める意見書」を議決し、国会と政府に送付しました。さらに、東濃西部広域行政組合規約が一部改正され、3市1町の情報システムを一元化することになりました。

また、物品供給契約の締結に関して、入札事務の過程における市職員と入札業者間での会食の事実が判明しました。この行為は多治見市の職員倫理規定に抵触しているため、市議会は「職員倫理規定の厳格な運用を求める決議」を採択しました。中道議員はこの決議に対する賛成討論を行ないました。

 

 

<平成16年度市議会の正副議長が決定> (‘03年5月)

 5月臨時議会が5月7日から同9日まで開催され、市議会の役員選挙が行なわれました。その結果、議長には春田富生(5期目)、副議長には中道育夫(3期目)、監査委員には市原博嗣(3期目)がそれぞれ選出されました。議長選挙は正副議長ともに立候補者の得票数が同数となり、抽選で決定しました。中道議員は当初同期議員の薦めにより世代交代を訴えて議長に立候補しましたが、議員同士が調整するなかで最終的に副議長に立候補しました。

 中道議員は副議長に就任することで、平成15年度の活動は春田議長を補佐し、市議会の活発かつ円滑な運営に専念することになりました。そのため、一般質問等の議員活動は慣例上遠慮することになります。ただし、中道議員は副議長として自らの政策を実現すべく活動する予定です。

 

 

<当選のごあいさつ> (‘03年4月)

 この度の市議会議員選挙において、私は三度目の当選をさせていただきました。過去の実績と今後のまちづくりの政策に対しての評価、ご支持であるものと受け止めております。支持していただいた市民の皆様に心からお礼を申し上げます。私は、今回の選挙で理念を主体とした都市型の選挙を目指しました。極力名前だけの連呼は控え、自らの情勢分析に基づく政策を語り、なるべく多くの市民に知っていただくために、賑わいのある市街地で数多くの街頭演説を行いました。しかし、できるだけ多くの市民に自らの政策を知っていただくことと、市民の投票行為とは、直接的には結びつかないものだという市議会議員選挙の難しさを改めて痛感もいたしました。今後も初心に帰って市民のため精一杯働く所存であります。どうかご支援を宜しくお願い申し上げます。

 

 

<市長・市議会議員選挙結果> (‘03年4月)

標記の選挙は4月20日に告示され、4月27日に投票が行われました。

@ 市長選挙は現職の西寺候補と新人の山本候補の争いとなりました。西寺候補は「持続可能な地域社会」を標題として、従来の行政改革を主体とした総花的な政策を掲げました。これに対し山本候補は「ネクストタウン構想」を標榜し、駅北区画整理地区内に市民病院を移築するなど個別的ないくつかの政策を掲げました。また両候補の年齢は西寺候補が59歳、山本候補が39歳で、選挙は政策論争とは別に世代交代するか否かの選択でもありました。

さらに選挙のもう一つの争点は、西寺候補が労働三団体の推薦を受けたのに対し、山本候補は選挙後半に自民党の県議会議員と国会議員の支援を受けたことです。

 選挙の結果は、西寺候補が32,373票、山本候補が21,972票を獲得し、西寺市長が誕生しました。選挙の評価は難しいですが、選挙通の話しによれば、山本候補の政策が若さとの相乗効果を発揮せず、予想外の票差になったとのことです。

A 市議会議員選挙は定数が24名に対し31名が立候補しました。今回の選挙は定数が4名も削減され、3市1町の合併を控え多治見市最後の選挙となる可能性もあり、激しい選挙戦が繰り広げられました。中道議員が居住するホワイトタウンからは4名が立候補し、中道議員以外の候補者は全て新人という大変厳しい選挙となりました。中道議員は前回よりも得票を減らしましたが1,526票を獲得し、3期目の当選を果たしました。

 選挙戦で中道議員は、駅周辺や市内大型ショッピングセンターなどの6箇所で街頭演説を連日行いました。街頭演説では、多治見市の社会資本の整備状態や財政状態を分析し、少子高齢化社会を迎えて地方分権と税源委譲により3市1町の合併を成功させ、新しい時代の行政システムを作る必要があると訴えました。なお、フェニックス21(代表三枝眞知子)が市議会議員選挙の全立候補者に対して行った公開質問状への中道議員の回答は「公開質問状回答」の通りです。

 

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