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平成18年2月10日

東濃飛騨市議会議長会・挨拶

 皆さん、本日は寒い中を第112回東濃飛騨市議会議長会に、遠路ご出席賜りまして、誠にありがとうございます。開会に当たりまして、ご挨拶を申し上げます。

 既にご案内の通り、昨年、全国市議会議長会から地方分権と三位一体の改革に関する意見書を議決・提出して頂きたいという要請がありました。
私どもの多治見市議会でも、昨年の6月と12月議会において意見書を可決し、関係省庁に送付いたしました。

 そうした全国の市議会からの声が、その後、どの程度功を奏したかは不明ですが、昨年末、3兆円の税源が国から地方に移譲されました。しかし、合意された三位一体の改革は、評価が芳しくありません。

何故かと申しますと、3兆円という額が義務教育や児童手当などの負担率を引き下げるという姑息な奇策を用いて実現したものであり、本来の目的である補助金付の施策を廃止するまでに至らなかったからであります。

しかし、国の省庁が権限を手放したくないという姿勢を示しても、私たちは、税財源の使途を自主的に決めるという地方分権の主旨に則って、今後も粘り強く三位一体の第二期改革に取り組まなければなりません。

 ところで、昨年の12月9日、政府の第28次地方制度調査会は、「地方議会のあり方」に関する中間答申を、小泉首相に提出しました。今年の通常国会において、この答申に基づき、地方自治法が改正される予定であります。
また昨日、東京の日本都市センターで開催された全国市議会議長会、第80回評議員会でも、「地方議会改革の早期実現を求める決議」が採択されました。

 その主な内容は、議長が議会の開催を市長に請求することができる、議員が複数の常任委員会へ所属することができる、委員会も議案を提出することができる、議会が学識経験者に調査・報告させることができる、などであります。

 さらに地方制度調査会は、地方分権時代に相応しい議会を作るとして、従来の議会機能である審議機関の他に、執行部に対する監視機能と議会自ら政策形成機能も持つべきであり、そのため議員の身分を、公選職として認めるべきか否かの議論も行う予定であります。

 このように、地方自治体や市議会を巡る社会情勢は、地方分権の進展と共に大きく目まぐるしく変化しようとしています。このため、私たち市議会も従来の役割に加え、今後様々な役割を果たして行くことが求められています。
地方議会は、二元代表性の一翼として、監視機能や政策形成機能を高め、自らの自治体を自己決定・自己責任の原則に則って発展させなければなりません。

皆さん、私はこの度の東濃飛騨市議会議長会が、地方議会改革の契機として、お互いが切磋琢磨し、情報交換の場になることを大いに期待しています。
各市議会議長の今後の益々のご活躍を祈念しながら、私の挨拶と致します。

 

 

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